モンテッソーリあかねこどものいえ 保護者ブログ

園公認の保護者ブログです。複数人による共同投稿で園での様子や家庭での普段の子供達の様子をお届けしています。

あかねこどものいえ:園舎

さいたま市の私設保育施設

モンテッソーリ あかねこどものいえ

公式ホームページ

学童期のモンテッソーリ観①学びについて

ここではあえて勉強ではなく、学びと書かせて頂きます。勉学を強いるっていう響きがもう、主体的じゃなくてあんまり好きじゃないので(^^;


学びに繋がる、学童期の子どもの特徴は

「原因と結果に興味を持つ。なぜ?が増える」

ここです。

Wさんのお子さんが家事全般がお好きということで(…私にも分けてください、その気持ち)料理を例に挙げてみると

・何でチョコレートは熱で溶けて、冷えるとまた固まるの?
・何で白菜やきゅうりを塩でもむと水が出てくるの?
・卵(肉、魚)は何で熱を通すと色が変わって固くなるの?
・何でフライパンに油をひくとくっつかないの?
・何で納豆は腐った豆なのに食べても大丈夫なの?
・なんで片栗粉を水に入れて火をかけるとトロっとするの?
・味噌/醤油は何からできてるの?どうやって作るの?
・このお野菜/果物はどこから来たの?どうやって育てるの?いつ収穫できるの?
(以上、食材について)


・電気ポットはどうやってお湯を沸かすの?なんで火がなくても水が熱くなるの?
・圧力鍋って中はどうなってるの?なんで数分で分厚い大根が柔らかくなるの?
・テフロン加工のフライパンはなんでくっつきにくいの?
(以上、道具について)


最後の方、個人的疑問点も盛り込んだため、小学生が持つ疑問ではないかもしれません。すみません。

これらの質問に、科学的にすらすら答えられる方っていらっしゃいますか?
残念ながら私は、無理です。卵ひとつとっても。え、え~と、たんぱく質が~、熱で~、、、、分からん。(沈没)


ここで伝えたいのは、
料理ひとつとっても、化学や生物や物理の要素が満載だということ、
料理だけでなく、洗濯や洗濯、買い物などの日常生活の中には学びの要素が満載だということ。

農産物、水産物の産地やそこに関わる人口分布が気になって調べ始めたらそれは社会科の学びに繋がります。交通ルールを知る、地図を読むというのも社会科ですね。

ホールケーキを人数分に切り分ける、なんていうのは分数、つまり算数の学びになります。「おやつは300円まで」のようなお買い物は、常に計算という算数分野の頭フル回転です。

国語は常に、立て看板を読んだり本を読んだりバースデーカードを書いたり(今どきの小学生はメールやラインだったりするのかしら…ドキドキ)、日本語を使って生活していれば培われていく分野の学びです。


おそらく本来の学びというのは、机の上のものだけでなく、普段の生活の営みから生まれてきて、生活の中で育まれるものだと私は考えています。

そしてそれは本来、学童期の子どもにとって楽しいものだと思うのです。
ほっといても「なぜ?」「なんで?」があふれでてくる、探求心でいっぱいなのがこの学童期です。6歳頃からなので、年長さんは既に「なんで?」が始まっているかもしれませんね。


この子どもの「なぜ」を、大人が
「え~、そんなこと聞かれても分からないわよ!それより宿題やったの?」
と華麗にスルーし続けるか、
ちょっと立ち止まって
「そういえば何でだろうねぇ」
と一緒に考えるかで、子どもの学び方は変わってくると思います。


疑問に思うことがあるということは、生活の中の「変化」に気づいたということ。
それを、何でこうなるのか調べたり、いつも同じ結果になるのか確かめたり、じゃあこうしたら今度はどうなるのか応用したりする。
この子どもの主体的な追求、学びを、大人がサポートできたらいちばんいいと思います。


そのサポートとは、
大人が子どもの「なぜ?」に答えを出す
ということではありません。

必要なのは、
子どもが「自分たちで考えて、疑問に答えられるように、手伝う」ことです。
そして、「分からなかったことが分かるようになって、楽しい」「知らなかったことを知れて、嬉しい」という子どもの気持ちが育つお手伝いをすること。
これが、学ぶ楽しさにつながります。


学び方、学ぶ楽しさを知っている子どもは
どんな環境に置かれても、強みを発揮します。

時代によって、学ばなければいけないこと、学んだ方がいいことは変化します。私が子どもの頃は、学校にパソコンもなければ当然メディアリテラシーなんて言葉もありませんでした。

学び方とその楽しささえ身につけていれば、時代による変化も怖くありません。

何を学ぶか より、どう学ぶか。
学童期はそこを育てるいちばんいい時期だと感じます。


…学びの記事はひとつでまとめようと思っていたのに、まだ書きたいことがある(^^; ので次回も学びの話です。なんで問題解決型の学びが大事なのか、それが子どもの将来にどうつながるか、という話。

今回のまとめ;

「学童期の疑問は、学びの原点。
調べたり確かめたり追求したりが自由にできる環境をサポートすることで
主体的な学び方と、学ぶ楽しさが身につく。
(ということを大人は心がける)
何を学ぶかよりも、どう学ぶか。を大人も一緒に考える」


個人的には、もし子どもができて学童期になったら
「子どもの疑問ノート」を作って日々の疑問を書きとめてもいいのかな、なんて想像してます。その場で調べられるとも限らないですしね。時間をかけて「そういえばこれ、こないだ学校で習ったよ!」とあとからわかる、という楽しみ方もできそうで。いやあくまでも個人的妄想ですが(^^;

O元先生